白内障手術の所要時間は、患者さまの目の状態によって異なります。一般的には 10分〜30分程度 で完了しますが、白内障の進行度やその他の要因によって時間が延びることもあります。以下、白内障の重症度に応じた手術時間の目安をご説明します。
① 軽度の白内障(初期段階)
✅ 手術時間:約10〜15分
- 水晶体(レンズ)の濁りが比較的少なく、手術がスムーズに行えます。
- 目の組織が健康なため、超音波で水晶体を砕いて取り除く手順(超音波乳化吸引術)が短時間で終わります。
- 縫合の必要がないケースがほとんどで、傷口も自然に治ります。
② 中等度の白内障(進行した白内障)
✅ 手術時間:約15〜25分
- 水晶体の濁りが進行し、硬くなっているため、超音波での分解にやや時間がかかります。
- 眼の状態によっては、追加の処置(たとえば前嚢切開の拡大など)が必要になることもあります。
- 特殊な器具を使用することがあるため、軽度よりも慎重に手術が進められます。
③ 重度の白内障(かなり進行した白内障)
✅ 手術時間:約20〜30分以上
- 水晶体が非常に硬くなっているため、超音波で砕くのに時間がかかる場合があります。
- 通常よりも大きめの切開が必要になり、場合によっては縫合を行うこともあります。
- 眼の炎症や合併症のリスクがあるため、慎重な処置が求められます。
その他の要因で手術時間が延びる場合
🔹 角膜や網膜に問題がある場合 → 追加の処置が必要になることがあります。
🔹 極度に進行した白内障 → 眼内レンズを固定する方法が通常と異なることがあります。
🔹 眼の手術歴がある場合 → 眼内の状態により、通常よりも慎重に進める必要があります。
まとめ
- 🔹 軽度の白内障:10〜15分
- 🔹 中等度の白内障:15〜25分
- 🔹 重度の白内障:20〜30分以上
- 白内障手術は、多くの症例で短時間で完了し、日帰り手術も可能です。ただし、患者さまの目の状態によっては時間が延びることもありますので、詳しくは診察時に医師にご相談ください。