一般的に「コンタクトをつけたまま寝る」のはタブーとされていますが、オルソケラトロジーは「寝ている間につけること」を前提に開発された特殊なレンズですので、正しく使えば医学的に安全性が認められています。
普通のコンタクトレンズとの決定的な違いは、主に「素材」と「目の呼吸」にあります。
1. 素材が全く違います(超・高酸素透過性)
角膜(黒目)には血管がなく、空気中の酸素を取り込んで呼吸しています。
普通のソフトコンタクトやハードコンタクトをつけたまま眠ると、まぶたを閉じている間に酸素が届きにくくなり、角膜が低酸素状態に陥ります。
これが、
- 角膜のむくみ
- 視界のかすみ
- 感染症リスクの上昇
につながるため、「寝てはいけない」とされているのです。
一方、オルソケラトロジーのレンズは酸素を非常に通しやすい特殊素材で作られています。
酸素透過係数は、一般的なハードレンズよりもさらに高い数値の素材が使われており、まぶたを閉じていても角膜に十分な酸素が届くよう設計されています。
2. 「昼間は裸眼」なので、目が休みやすい
普通のコンタクトレンズは「活動中の12〜14時間」つけっぱなしですが、オルソケラトロジーは「睡眠中の6〜8時間」だけです。
起きている間はレンズを外して裸眼で過ごすため、日中は角膜が直接外気に触れ、酸素を十分に取り込むことができます。
装用時間が限定的であることも、オルソケラトロジーが「寝て使う治療」でありながら、目への負担を抑えやすい理由のひとつです。
3. 国の認可を受けています
現在、日本国内で認可されているオルソケラトロジーレンズは、厚生労働省やFDA(アメリカ食品医薬品局)の厳しい審査を通り、「夜間装用が可能」と認められた医療機器です。
ただし、「絶対安全」ではありません(ここが重要)
「つけて寝ても大丈夫なレンズ」ではありますが、「ケアをしなくても大丈夫」という意味ではありません。 むしろ、寝ている間は涙の循環が減るため、レンズが汚れていると感染症のリスクが高まります。
安全に使うためには、以下の2点が絶対条件です。
- 毎日の洗浄: 通常のレンズ以上に、念入りなこすり洗いが必要です。
- 定期検診: 角膜内皮細胞(目の奥の細胞)が減っていないかなど、自覚症状がなくても医師のチェックを受け続ける必要があります。
まとめ
オルソケラトロジーは寝ていても大丈夫?
睡眠中に使うことを前提に設計されたレンズなので、正しく使えば基本的に安全です。
なぜ普通のコンタクトは寝てはいけないの?
酸素不足になりやすく、感染症のリスクが高まるためです。
注意点はある?
毎日の清潔管理と、定期的な眼科検診は必須です。 また、体質によっては合わない人もいるため、必ず眼科で診察を受けましょう。
ワンポイントアドバイス
「オルソケラトロジー=寝てる間の矯正」と割り切り、日中の快適な裸眼生活を得るための習慣として、しっかりケアと管理をしていくことが大切です。
