結論から申し上げますと、「ソフトコンタクトレンズなら、一時的に併用できる場合が多い」ですが、「ハードコンタクトレンズは併用不可」です。
ただし、「今まで使っていたコンタクトレンズがそのまま使えるわけではない」という点に大きな注意が必要です。
状況別に詳しく解説します。
1. 治療開始直後(視力が安定するまでの期間)
オルソケラトロジーを始めて最初の1〜2週間は、日中の視力がまだ十分に出ない(例:0.5くらいで止まる)ことがあります。 この期間に限り、「ワンデー(1日使い捨て)のソフトコンタクトレンズ」を使って視力を補うことは、多くの眼科で許可されています。
【注意点】
- 度数が変わっています: オルソケラトロジーの効果で近視が少し減っているため、治療前に使っていたレンズ(例:-4.0D)をつけると、度数が強すぎて過矯正(見えすぎ)になり、頭痛や眼精疲労の原因になります。
- 医師の指示が必要です: 「今の目の状態なら、このくらいの弱い度数(例:-1.0D)のソフトレンズを使ってください」と、医師に指示されたものを購入する必要があります。
2. おしゃれ用「カラーコンタクト(カラコン)」の併用
「夜はオルソで視力を良くして、昼は度なしのカラコンを楽しみたい」というご質問はよくありますが、眼科医としてはあまりおすすめしません。
【理由】
- フィッティングが合わない: オルソケラトロジーによって角膜が平坦になっているため、一般的なカーブで作られているカラコンをつけると、レンズが目の中で浮いたり、ズレたりしやすくなります。
- 酸欠のリスク: オルソケラトロジーは角膜に負担をかける治療です。日中も酸素透過性の低い(酸素を通しにくい)カラコンをつけると、目が休まる時間がなくなり、角膜感染症や血管新生(黒目に血管が入り込む病気)のリスクが跳ね上がります。
3. ハードコンタクトレンズの併用
これは絶対にNGです。
- 理由: オルソケラトロジーもハードレンズの一種です。日中も普通のハードレンズをつけると、角膜の形状がさらに変化したり、レンズと角膜が接触して傷がついたりする危険性が非常に高いためです。
まとめ:基本的には「メガネ」での補助が推奨されます
治療中の視力不足を補うツールとしては、コンタクトレンズよりも「メガネ」の方が圧倒的に推奨されます。
- 目の休息: 日中は裸眼(またはメガネ)で過ごして角膜に酸素をたっぷり与えることが、オルソケラトロジーを長く安全に続ける秘訣だからです。
- 安定性: 視力が変動しやすい時期でも、メガネなら目に負担をかけずに見え方を補正できます。
どうしても必要な場合は「度数を調整したワンデーのソフトレンズ」なら使えますが、基本的には「見えにくい時はメガネ」と考えておいた方が安全です。
