#オルソケラトロジーケースレポート

オルソケラトロジー ケースレポート


近年、スマートフォンやタブレットの使用増加により、小児の近視が急速に進行するケースが増えています。オルソケラトロジーは、就寝中に特殊なハードコンタクトレンズを装用することで、日中の裸眼視力を改善し、同時に近視進行を抑制する効果が期待されています。

今回は実際に装用を開始し、視力改善が見られた症例をご紹介します。

ケース①

初診時の状態

・年齢・性別:30代 女性
・きっかけ:長年1dayコンタクトを使用していたが、乾燥感やランニングコストに悩んで来院。医師からオルソケラトロジーを勧められ、手術を伴わずに始められ、合わなければ中止できる点に魅力を感じた。

・裸眼視力:右0.15/左0.15
・屈折度数:右-2.00D/左-1.50D
・角膜形状:大きな異常なし オルソケラトロジーの適応あり

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右 FK44.50 TP-2.00 DIA10.5. / 左 FK44.00 TP-1.50 DIA10.5

経過

装用開始後は裸眼で見える快適さを実感されました。違和感も2日程度で改善し、3日目には装着感をほとんど意識しない状態となりました。

2か月経過時点でも安定した裸眼視力を維持しており、日常生活で眼鏡を使用する機会はほとんどありません。異物感や痛みといったトラブルもなく、良好に経過しています。

装用期間右眼視力左眼視力
初診時(裸眼)0.150.15
2か月後1.21.2
現在1.21.2

トポグラフィー画像の比較

下記は、装用前後の角膜形状の変化を示したトポグラフィー画像です。

装用開始前

装用開始後

オルソケラトロジーは寝ている間に特別なレンズを使用して角膜の形をゆっくり変えていく方法です。

トポグラフィーは、その角膜の形を色や模様で見えるようにした写真のようなものです。

装用開始後のトポグラフィー画像をみると、中心部分が平坦になり、周囲にリング状の形状変化ができています。これはレンズによって角膜の形が整えられたことを示し、光の屈折が改善されて視力向上につながっています。


ケース②

初診時の状態

・年齢・性別:9歳女児(開始当時)
・きっかけ:学校検診で裸眼視力がC判定だったため
・裸眼視力:右0.15 /左0.15
・屈折度数:右-2.25D/左-2.25D
・角膜形状:大きな異常なし オルソケラトロジーの適応あり

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右 FK44.00 TP-2.25 DIA10.5 左 FK44.50 TP-2.25 DIA10.5

経過

開始当初は装用時に異物感がありましたが、約1か月で慣れ、スムーズに使用できるようになりました。装用1か月後には裸眼視力が良好となり、その後も定期検査を受けながら安定した視力を維持しています。

現在(15歳)も日中は裸眼で生活できており、良好に経過しています。

装用期間右眼視力左眼視力
初診時(裸眼)0.150.15
装用1週間後1.01.0
現在1.21.2

トポグラフィー画像の比較

下記は、装用前後の角膜形状の変化を示したトポグラフィー画像です。

装用開始前

装用開始後

装用開始後のトポグラフィーを見ると、真ん中の濃い青緑部分が平らになっていて、その周りに丸く色の変化ができています。これはレンズで角膜の形がきれいに整ったサインで、このおかげで裸眼でもはっきり見えるようになっています。

ケース③

初診時

・年齢・性別:9歳女児(開始当時)
・きっかけ:学校検診で裸眼視力がC判定だったため
・裸眼視力:右0.3 左0.2
・屈折度数:右-1.25D/左-1.25D
・角膜形状:大きな異常なし オルソケラトロジー適応あり

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右 FK44.75 TP-1.25 DIA10.5 左 FK45.00 TP-1.25 DIA10.5

経過

装用初期は異物感を感じていましたが、約1か月で慣れ、現在は裸眼視力も良好に保たれています。

装用期間右眼視力左眼視力
初診時(裸眼)0.30.2
装用1か月後1.51.2
現在1.21.2

トポグラフィー画像の比較

装用開始前

装用開始後

装用後のトポグラフィーでは中央部分が黄緑色に変化し、その周辺にやわらかな円形のパターンが見られます。これは角膜の中央がなだらかに平坦化している証拠で、光の通り道が整い、日中でも安定してクリアな視界を保てるようになっています。

ケース④

初診時

・年齢・性別:10歳女児(左眼開始当時)
・きっかけ:学校検診で裸眼視力がD判定だったため
・裸眼視力:10歳時 右1.0 左0.4(左眼オルソ開始) 11歳時 右 0.15 左 1.2(右眼オルソ開始)
・屈折度数:左開始時 右-0.25D/左-1.25D 右開始時 右-1.75D
・角膜形状:大きな異常なし 両目ともオルソケラトロジー適応あり

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右 FK44.25 TP-1.75 DIA10.5 左 FK44.25 TP-1.25 DIA10.5

経過

それぞれの装用開始時には異物感がありましたが、約1か月で慣れました。現在は両眼とも裸眼視力が安定しており、学校生活でも裸眼で快適に過ごせています。

装用期間
右眼視力
左眼視力
左眼開始時1.00.4
左眼装用1か月後1.01.5
右眼開始時0.151.2
右眼装用1か月後1.21.2
現在1.21.2

トポグラフィー画像の比較

装用開始前

装用開始後

装用開始後のトポグラフィーでは、右眼は中央が黄緑色に変化し、形はやや横長。上部は赤、下部は黄色と上下で色のグラデーションが見られます。

左眼は中央部が緑色で、やや縦長の形をしており、右側が赤く左側はオレンジ色に染まっています。このような色と形の変化は、角膜がレンズの働きでしっかりと整えられたことを示しており、結果として日中でも安定した裸眼視力が得られています。

ケース⑤

初診時

・年齢・性別:8歳男児(開始当時)
・きっかけ:マイオピンを使用していたが視力低下が続き、スポーツ時に裸眼で見えるようになりたいとのことで来院
・裸眼視力:右0.2 左0.1
・屈折度数:右-2.50D 左-2.75D
・角膜形状:大きな異常なし オルソケラトロジー適応あり

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右 FK44.25 TP-2.50 DIA10.5 左 FK43.50 TP-2.75 DIA10.5

経過

オルソケラトロジーを開始した当初は少し異物感がありましたが、1週間ほどで慣れ、現在は日中も裸眼で元気に過ごせています。スポーツ時も視界がクリアになり、思いきりプレーできるようになりました。

装用期間右眼視力左眼視力
初診時(裸眼)0.20.1
装用1週間後1.21.2
現在1.21.2

トポグラフィー画像の比較

装用開始前

装用開始後

装用開始後のトポグラフィーでは、右眼はやや縦長の丸い形をしており、中央部分が緑色に染まっています。左眼は上下に抑えがありつつも、左右はややゆるやかで、中央は黄緑色に変化しています。

この色と形の違いは、レンズの効果で角膜が適切に整えられたことを示しており、日中の裸眼視力改善に寄与しています。

ケース⑥

初診時

・年齢・性別:11歳女児(開始当時)
・きっかけ:裸眼では黒板の文字が見えにくくなり、眼鏡をかけたくないとのことで来院
・裸眼視力:右0.3 左0.3
・屈折度数:右-1.50D 左-1.75D
・角膜形状:大きな異常なし オルソケラトロジー適応あり

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右 FK41.25 TP-1.50 DIA10.5 左 FK41.75 TP-1.75 DIA10.5

経過

装用開始時は右眼に少し違和感がありましたが、すぐに慣れました。翌日には黒板の文字がくっきり見えるようになり、授業中も楽になったとのことです。現在は視力も安定しており、裸眼で日常生活を快適に過ごしています。

装用期間右眼視力左眼視力
初診時(裸眼)0.30.3
装用翌日1.00.9
装用1週間後1.21.5
現在1.51.2

トポグラフィー画像の比較

装用開始前

装用開始後

装用開始後のトポグラフィーでは、上下のおさえがしっかりと入り、中央は青みがかった緑色に変化しています。これはレンズが角膜の形をキレイに整えている証拠で、この安定した形がクリアな視界を支えています。

ケース⑦

初診時

・年齢・性別:9歳男児(開始当時)
・きっかけ:眼鏡が合わなくなり、日常生活に支障がでてきたため
・裸眼視力:右0.05 左0.05
・屈折度数:右-4.50D 左-4.25D
・角膜形状:大きな異常なし オルソケラトロジー適応あり

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右 FK41.25 TP-1.50 DIA10.5 左 FK41.75 TP-1.75 DIA10.5

経過

眼鏡が合わなくなり、スポーツの時に相手の動きが見えづらくなっていました。オルソケラトロジーを始めてからは、1週間程で視界がはっきりし、今では裸眼でも安定して見えるようになり、スポーツも思いきり楽しめるようになっています。

装用期間右眼視力左眼視力
初診時(裸眼)0.050.05
装用翌日0.30.2
装用1週間後1.21.2
現在1.21.2

トポグラフィー画像の比較

装用開始前

装用開始後

装用前は全体的に黄色~オレンジの一色町で、光の屈折がばらついていました。

現在は中央が緑色でしっかりと整い、その周囲に赤いリング状のパターンが形成されています。これはレンズによって角膜中央部が適切に平坦化し、周辺部と高低差がキレイに作られた事を示しており、裸眼でもクリアな視界を保てている証拠です。

ケース⑧

初診時

・年齢・性別:50代男性
・きっかけ:元々レーシックを検討していたが、眼圧が高いと指摘を受けた。その時にオルソケラトロジーを紹介され、手術を伴わずに視力改善が期待できる点に魅力を感じたから。
・裸眼視力:右0.06 左0.08
・屈折度数:右-3.00 左-2.75
・角膜形状:角膜形状は両眼ともフラットであり、本来はオルソケラトロジーにはあまり向いていませんでした。ただ、ご本人の「ぜひ試してみたい」との希望があり、十分に視力が出ない可能性があることをご理解いただいたうえで、スタートすることになりました。

処方内容

・使用レンズ:メニコン製オルソケラトロジー
・処方レンズ:右FK39.50 TP-3.00 DIA10.5 左FK39.50 TP-2.75 DIA10.5

経過

これまでは車の運転やスポーツを行う際にコンタクトを使用していましたが、オルソケラトロジー開始後は裸眼でも問題なく見えるようになりました。翌日から早速「見やすさ」を実感され、「もっと早く始めれば良かった」との感想もいただいています。日中は老眼鏡を併用しながら、快適に過ごされています。

装用期間右眼視力左眼視力
初診時(裸眼)0.060.08
装用翌日0.30.3
装用1週間後0.70.7
現在1.21.2

トポグラフィー画像の比較 

装用開始前

装用開始後

左がオルソケラトロジーを始める前、右が始めた後の角膜の形状です。始める前は全体的に平らですが、始めた後は真ん中が平らになり、周りに赤いリングができています。これにより光の通り道が整い、見え方がクリアになっています。

まとめ

オルソケラトロジーを始められた方々は、その理由も効果の感じ方も様々です。

スポーツやアウトドアでの視界の確保、長時間のパソコン作業による乾燥対策、眼鏡やコンタクトレンズの煩わしさからの解放など、生活の質を高める目的で選ばれています。

多くの方が、初装用から1週間~1か月以内に「よく見える」と実感されています。最初は少しゴロゴロ感がある場合もありますが、ほとんどの方がすぐに慣れ、日中を裸眼で快適に過ごせるようになります。角膜の形を調べるトポグラフィーでも、中央が平坦化し、光の通り道が整っている様子を確認できます。

症例を通してわかるのは、早めに開始することで視力の安定や近視の進行抑制が期待できるという点です。

お子さまだけでなく、大人の方でも快適に継続されているケースが多く、日常生活や学業、趣味、仕事のパフォーマンス向上にもつながっています。

オルソケラトロジーにご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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