ものもらいとは?目薬で治らない?

2025.07.06

ものもらいについて詳しくご説明します。

「ものもらい」は、医学的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」や「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」と呼ばれます。まぶたにある「脂や汗を分泌する腺(分泌腺)」に細菌が入ったり、詰まったりすることでまぶたが腫れて赤くなる病気です。

ものもらいには2種類あります

分類

特徴

原因

治療

麦粒腫(ばくりゅうしゅ) 

赤く腫れて痛い、膿がたまる

細菌感染(主に黄色ブドウ球菌) 

抗菌薬の目薬・内服、重症なら切開 

霰粒腫(さんりゅうしゅ)

コリッとしたしこり、痛みは少ない 

脂の腺が詰まり炎症を起こす

温罨法、ステロイド、切除もあり

目薬で治るのか?

麦粒腫の場合(細菌感染)

👉 抗菌薬の目薬で治ることが多いです。

  • 初期であれば 抗菌点眼薬(フルメトロンクラビットタリビッドなど)で改善することが多いです。
  • 膿がたまって腫れが強い場合は、内服薬(抗生物質)や、切開して膿を出すことが必要になることもあります。

霰粒腫の場合(脂のかたまり)

👉 目薬だけでは治らないことが多いです。

  • 霰粒腫は感染ではなく、まぶたの脂が固まってできた「しこり」なので、抗菌目薬はあまり効きません

  • そのため以下のような治療法を選択します。

      • 温めてマッサージ(温罨法)
      • ステロイド注射
      • 手術でしこりを切除
    • などが必要になることがあります。

どんなときに眼科に行くべき?

    • 赤く腫れて痛みがある(麦粒腫の可能性)
    • 何日たっても治らない・しこりが残っている
    • まぶた全体が腫れている
    • 何度も繰り返す

このようなときは、自己判断せずに眼科受診をおすすめします

ものもらいはうつる?

👉 基本的には 人にうつりません。

    • 「ものもらい=うつる」と思われがちですが、自分の皮膚に常在する菌が原因のことが多く、他人には感染しにくいです。
    • ただし、目をこすった手で他の目に触れると、左右に広がることがあります。