ものもらいについて詳しくご説明します。
「ものもらい」は、医学的には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」や「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」と呼ばれます。まぶたにある「脂や汗を分泌する腺(分泌腺)」に細菌が入ったり、詰まったりすることでまぶたが腫れて赤くなる病気です。
ものもらいには2種類あります
分類 |
特徴 |
原因 |
治療 |
麦粒腫(ばくりゅうしゅ) |
赤く腫れて痛い、膿がたまる |
細菌感染(主に黄色ブドウ球菌) |
抗菌薬の目薬・内服、重症なら切開 |
霰粒腫(さんりゅうしゅ) |
コリッとしたしこり、痛みは少ない |
脂の腺が詰まり炎症を起こす |
温罨法、ステロイド、切除もあり |
目薬で治るのか?
麦粒腫の場合(細菌感染)
👉 抗菌薬の目薬で治ることが多いです。
霰粒腫の場合(脂のかたまり)
👉 目薬だけでは治らないことが多いです。
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霰粒腫は感染ではなく、まぶたの脂が固まってできた「しこり」なので、抗菌目薬はあまり効きません。
- そのため以下のような治療法を選択します。
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- 温めてマッサージ(温罨法)
- ステロイド注射
- 手術でしこりを切除
- などが必要になることがあります。
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どんなときに眼科に行くべき?
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- 赤く腫れて痛みがある(麦粒腫の可能性)
- 何日たっても治らない・しこりが残っている
- まぶた全体が腫れている
- 何度も繰り返す
このようなときは、自己判断せずに眼科受診をおすすめします。
ものもらいはうつる?
👉 基本的には 人にうつりません。
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- 「ものもらい=うつる」と思われがちですが、自分の皮膚に常在する菌が原因のことが多く、他人には感染しにくいです。
- ただし、目をこすった手で他の目に触れると、左右に広がることがあります。