日帰り白内障手術
眼内レンズはメインテナンスの必要がなく、長期にわたって透明な状態が維持されます。
「日帰り手術」といっても、実施する手術の内容は入院して行う手術と変わりません。
眼科医の十分な経験、技術・知識、設備・体制の充実によって、高い精密性・安全性のもと、手術を行います。
現在、国内で白内障手術を受けた方のうち、全体の約75%の患者様が、日帰り手術を選択しています。眼科全体でも安全性は向上しておりますので、どうぞ安心してご相談ください。
当院で行う日帰り白内障手術の特徴
当院では、眼科医の経験や技術・知識はもちろん、以下のような設備・体制の充実を図ることで、より精密な、安全性の高い日帰りでの白内障手術を行っております。
3D Visualization Systemを使用
~より精度の高い手術が可能~
顕微鏡の映像を4Kモニターで確認できる「3D Visualization System」を導入しております。
大画面上での高解像度の立体画像を確認しながら、より精度の高い手術を行います。


白内障手術装置を使用
~安全かつ短時間の手術を~
濁った水晶体を安全に、効率的に砕き、取り除くことができる白内障手術装置を導入しております。
安全性の確保に加え、手術全体の時間の短縮にもつながります。
感染対策の徹底された手術室
~感染リスクを最小限に~
当院の手術室では、病院の手術室と同等のレベルの空気清浄度を維持するためのクリーンエアコンを完備しています。
手術中の感染リスクを限りなくゼロに近づけます。
笑気麻酔を使用した手術
~手術が怖い方も安心~
痛みを感じにくい、リラックスした状態で手術を受けていただけます。
不安感や恐怖が強い方、高血圧・不整脈などの循環器疾患がある方に特におすすめです。
笑気麻酔下における白内障手術の流れ
笑気麻酔を使用した場合には、以下のような流れで手術を進めていきます。
1手術直前
手術台の上に横になっていただき、笑気麻酔用の鼻チューブを装着します。笑気ガスが吸入されれば、心身がリラックスし、不安や恐怖感、痛みを感じにくくなります。
2手術開始
吸入開始から5分ほど待ち、笑気ガスの効果が確認できれば、手術を開始します。
3手術後
笑気麻酔の効果が切れるまで、院内で安静にしていただきます。お時間を気にせず、ゆっくりとお休みください。
意識や足取りがはっきりしたことが確認できれば、健康状態を確認した上で、お帰りいただけます。
眼内レンズについて
~ライフスタイルに合わせた
レンズ選び~
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりとなる人工の眼内レンズを挿入します。
その眼内レンズの種類は大きく「単焦点眼内レンズ」と、「多焦点眼内レンズ」に分けられます。患者様のライフスタイルに合わせて、レンズを選択します。
長期間使用するものだからこそ、ご自身に合ったレンズを使用することが大切です。
単焦点眼内レンズ
たとえば、読書やパソコン作業をすることが多いという方は、近方に焦点を当てるレンズを選択し、遠方を見るときには眼鏡を使用します。
反対に、よく車を運転し遠くを見る機会の多い人などは、遠方に焦点を当てるレンズを選択肢、近くを見るときは老眼鏡を使用します。
多焦点眼内レンズ
ただし、1つの距離のみで比較した場合には、単焦点眼内レンズの方がよく見えます。
多焦点眼内レンズの種類と費用
種類
- Pan Optix
- テクニスシナジー
Pan Optixは、ピントの数が3つあり、近方の焦点距離は30センチと60センチとがあります。
対して、テクニスシナジーは、ピントの数は2つで、近方の焦点距離は40~70センチとなっています。加えて、「焦点深度拡張」の機能が備わっている点が大きな特徴です。近方から遠方まで、より自然な連続した見え方が期待できます。
費用
3焦点の眼内レンズ | 550,000円(税込) |
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乱視用の場合 | +55,000円(税込) |
詳しくは一度、お問合せください。
手術方法
白内障手術は、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入する手術です。
手術は、点眼麻酔をかけて行います。ご希望に応じて、笑気麻酔を併用することもできます。
- 白内障手術装置により、超音波の力で水晶体を砕き、吸い出します。
- 水晶体が入っていた袋(水晶体嚢)に、人工の眼内レンズを折りたたんだ状態で挿入します。
- 眼内レンズが広がり、固定を確認して手術は終了です。
白内障手術の費用
1割負担 | 約15,000円 |
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2割負担 | 約30,000円 |
3割負担 | 約45,000円 |
白内障手術Q&A
手術に痛みはありますか?
麻酔をかけますので、手術に痛みはありません。その麻酔も、点眼によるものですので、注射などの痛みもありません。
ご不安や恐怖感が強い場合、高血圧・不整脈などの循環器疾患がある場合には、笑気麻酔を併用することも可能です。より痛みを感じにくくなり、リラックスして手術を受けていただけます。
眼内レンズが古くなるなどして交換が必要になることはありますか?
通常、一度挿入した眼内レンズは、そのままずっと使用していただけます。
交換が必要になるのは、他の目の病気にかかったときや、度数の調整がうまくいかなかった場合などに限られます。
合併症を起こすことはありますか?
手術を行う以上、合併症のリスクはゼロにはなりません。ただし、白内障手術は、比較的合併症のリスクが低い手術です。
飛蚊症、後発白内障が、代表的な合併症です。後発白内障とは、水晶体が入っていた袋(水晶体嚢)が濁り視力が低下してしまう合併症です。レーザー照射によって濁りを除去すれば、視力は回復します。
その他、ごく稀に起こる合併症として眼内レンズの偏位・脱臼、嚢胞様黄斑浮腫などがあります。事前に詳しくご説明いたしますので、ご安心ください。
手術後は、どのような見え方になりますか?
視界がかすむ、視力の低下といった白内障の症状は、かなりの改善が期待できます。
ただし、多くのケースで、視界が眩しく感じられるようになります。これは、水晶体よりも眼内レンズの方が光を透過させやすいためです。通常、時間の経過とともに慣れていきます。