細菌感染症は怖い?

2025.07.06

「細菌感染症は怖い?」

はい、その通りです。

細菌感染症(バクテリアによる感染症)は、軽く見てはいけない病気です。放っておくと重症化したり、命に関わることもあります。ここでは、患者さんにもわかりやすく「細菌感染症はなぜ怖いのか?」をまとめて解説します。

細菌感染症が怖い理由

  1. 急激に悪化することがある
    細菌は 短時間で爆発的に増殖します。最初は軽い症状でも、一晩で高熱や激しい腫れに変わることも。
  2. 組織を壊す毒素を出す
    一部の細菌(例:黄色ブドウ球菌、連鎖球菌など)は、毒素(トキシン)を出して組織を壊すため、炎症がひどくなったり、壊死(細胞の死)を引き起こすこともあります。
  3. 血液に乗って全身に広がることがある
    局所の感染でも、細菌が血液に入ると「敗血症(はいけつしょう)」と呼ばれる状態になり、全身の臓器が機能不全に陥ることがあります。これは命にかかわる重篤な状態です。

実際にある「怖い細菌感染症」の例

疾患名

主な症状

危険性

蜂窩織炎(ほうかしきえん) 

皮膚が赤く腫れる、熱をもつ 

急速に広がる、治療が遅れると入院必要 

肺炎

咳、発熱、呼吸困難

高齢者では命に関わる

髄膜炎

高熱、頭痛、意識障害

重症化すると後遺症や死亡も

腎盂腎炎

高熱、背中の痛み、吐き気

放置すると腎不全のリスク

眼内炎(眼科)

眼の激痛、視力低下

失明に至ることもある緊急疾患

「軽い症状」でも油断しないことが大切

たとえば:

「目が赤くてちょっと痛いだけ…」
「虫刺されっぽい腫れだから放っておこう…」

  • ➡ 実は 細菌感染の初期症状かもしれません。

早めの抗生物質治療で完治できるものが、放置してしまうと重症化してしまうこともあります。

自己判断で市販薬だけ…は危険!

「市販の目薬」や「抗菌成分の塗り薬」で症状を抑えようとする人もいますが、それでは根本的に菌が死なず、かえって悪化する場合もあります。
特に、抗菌薬の使いすぎや中途半端な使用は、薬が効かない耐性菌を作る原因にもなります。

  • まとめ

ポイント

解説

細菌感染症は

急速に悪化・全身に広がる危険あり

自覚症状が軽くても 

実は重大なサインのことがある

早期治療が重要

適切な抗菌薬で早く治すことが大切 

自己判断は避けて

異変を感じたら医療機関へ相談を