帯状疱疹からヘルペス角膜炎、最悪失明するかも

2025.07.06

帯状疱疹ウイルス(VZV)単純ヘルペスウイルス(HSV)による角膜炎(ヘルペス角膜炎)は、適切な治療を怠ると、最悪の場合「失明」に至ることもある非常に危険な病気です。

なぜそんなに危険なのか?
どう予防・治療すべきか?

について、解説します。

ヘルペスウイルスとは?

  • 🦠 単純ヘルペスウイルス(HSV)
  •  → 主に唇・顔・目に感染
     → 目に感染すると「単純ヘルペス角膜炎」
  • 🦠 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)
  •  → 子どもの水ぼうそう、成人の帯状疱疹の原因
     → 顔や眼のまわりに帯状疱疹が出ると「眼帯状疱疹」

どうして「失明の危険」まであるの?

❶ 角膜(黒目)がウイルスにより傷つく

  • 最初は「充血」「痛み」「かすみ」など軽い症状だが、進行すると、角膜が白く濁る・潰瘍になる

❷ 再発を繰り返すことで角膜がボロボロに

  • ヘルペスウイルスは神経に潜伏、体調不良・ストレスなどで繰り返し再活性化。再発のたびに角膜がダメージを受ける → 視力低下・視力喪失へ

❸ 重症化すると角膜移植が必要に

  • 傷が深くなったり、瘢痕(はんこん)化すると回復不能。手術しても視力が元に戻らないことも

こんな症状は要注意!

  • 「片目だけが急に赤い・ゴロゴロする」

  • 「まぶしくて目が開けられない」

  • 「涙が止まらない・視界がかすむ」

  • 「まぶたやおでこに水ぶくれ(帯状疱疹)」

  • 「過去にヘルペスが出たことがある」

➡ これらは ヘルペス角膜炎の初期症状の可能性があります。すぐに眼科を受診することをお勧めします。

ヘルペス角膜炎の治療法はあるの?

はい、早期なら抗ウイルス薬で十分に治療可能です。

抗ウイルス薬(点眼・内服)

ステロイド(※注意が必要)

  • 炎症を抑えるのに使いますが、使い方を間違えると悪化します。
  • 自己判断で使うのは絶対にNG!

定期検診と再発予防が重要

  • 一度でもヘルペス角膜炎を起こした人は、再発リスクが高いです。免疫が落ちるタイミング(風邪・疲労・睡眠不足など)で再発することも。

まとめ:ヘルペス角膜炎=「失明につながる病気」

ポイント

内容

ウイルス性角膜炎の原因 

HSVや帯状疱疹ウイルスが原因になることがある 

見た目は軽症でも

放置・市販薬の誤用で悪化するリスク

再発しやすい

神経に潜むため、繰り返すと角膜が損傷

治療は早ければ有効

抗ウイルス薬で回復も見込める

自己判断は危険

目が赤い・痛いときはすぐに眼科へ

🔴 特に注意!

  • 市販の目薬(充血止め・ステロイド入り)を使うと、逆に悪化する可能性があります。
  • 「たかが目の充血」と軽く見ずに、片目だけの異常はすぐ眼科へ!