「深視力(しんしりょく)」とは、ものの「奥行き」や「距離感」を正確に判断する能力のことです。
とくに大型免許・二種免許の取得・更新には欠かせない視機能で、「両目で立体感を感じ取る力(立体視)」が必要です。
目次
深視力とは?
- たとえば
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- 車で駐車するときの距離感
- 対向車とのすれ違い時の間隔判断
- 玉入れやキャッチボールなどで奥行きをつかむ感覚
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これらすべてに「深視力」が関わっています。
深視力を測る検査:三桿(さんかん)法
運転免許試験場でよく行われるのが「三桿試験(さんかんしけん)」です。
検査内容
- 箱の中に3本の棒(桿)があり、中央の1本が前後に動きます。
- 右の2本とちょうど同じ位置に来たと思った瞬間にボタンを押す検査です。
合格基準(大型免許・二種免許)
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- 誤差が2cm以内
- 3回測定して、平均誤差が2cm以下
深視力がうまくできない原因
原因 |
内容 |
① 両眼視機能の低下 |
両目の視力バランスが悪い、斜視、抑制など |
② 片目で見ている(隠れた片眼視) |
片方の目がうまく使えていない状態 |
③ 遠視・老眼・乱視の矯正不足 |
ピントが合わず距離感をつかみにくい |
④ 視力は良いのに立体感が弱い |
「立体視」に必要な脳の処理が弱いことも |
⑤ コンタクトや眼鏡が合っていない |
見え方にズレが生じる |
改善方法はある?
✅ まずは両眼のバランスを確認
- 眼科での立体視検査・両眼視検査で、原因を特定できます。
✅ 必要に応じて
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- 適切なメガネ・コンタクトの処方
- 視能訓練士による両眼視トレーニング
- 一部のケースではプリズム眼鏡などの処方も検討
深視力と運転免許
免許の種類 |
深視力検査が必要? |
普通免許 |
❌ 不要(視力検査のみ) |
中型免許 |
✅ 必要(深視力検査あり) |
大型免許 |
✅ 必要 |
二種免許(タクシー・バスなど) |
✅ 必要 |
まとめ
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- 「深視力」は両目で正確に距離を感じる力
- 運転免許(中型・大型・二種)には必須
- 見えにくい、検査に不安がある方は、眼科での検査と視能訓練が可能です