「高い目薬」と「安い目薬」の違い

2025.08.24

「高い目薬」と「安い目薬」の違いは、主に以下の点にあります。単純に「高い=良い」「安い=効果がない」というわけではなく、目的や成分、使い方によって適した目薬が異なります。

主な違いまとめ

項目

高い目薬

安い目薬

価格帯

数百円~数千円(保険適用外もあり)

数百円(市販品)

成分

高度な有効成分・新薬・複数成分を配合

シンプルな成分・古くからある成分

用途

治療(ドライアイ緑内障アレルギーなど) 

一時的な症状緩和(疲れ目、充血など) 

入手方法

医師の処方が必要なものも多い

ドラッグストアなどで買える

防腐剤の有無

防腐剤フリーが多い(特に人工涙液系)

多くは防腐剤入り

容器・製法

1回使い切り、遮光ボトル、特殊ノズルなど

一般的なボトル

効果の持続や目的 

根本治療や症状改善を目的

一時的な快適さを重視

具体的な違いの例

1. ドライアイ用の目薬

  • 高い目薬(例:ジクアスヒアレイン、リバスチグミンなど)
    → 涙の分泌促進や粘膜保護に作用。処方薬で保険適用もあり。

  • 安い目薬(例:人工涙液、一般的な潤いタイプ)
    → 涙の代わりになるが、治療効果はなく潤すだけ。

2. アレルギー用目薬

  • 高い目薬(例:パタノールアレジオンLXなど)
    → 抗アレルギー成分が入っており、長時間効く。

  • 安い目薬(例:市販の抗ヒスタミン入り目薬)
    → かゆみは抑えられるが、効果が弱く持続時間も短め。

3. 充血取り目薬

  • 安い市販品でよくあるタイプ(血管収縮剤入り)
    → 一時的に白目がキレイになるが、使いすぎると逆効果(リバウンド充血)。

  • 高いものは血管収縮剤を使わず、炎症を抑えるタイプもある
    → 根本的な改善を狙う。

眼科医の立場からの注意点

    • 「安い市販目薬を長期使用」はおすすめできません。特に充血取り目薬など。
    • 一時的な症状には市販薬でもOKですが、 慢性化する症状や不快感が続く場合は必ず眼科へ。
    • 高い目薬=安心ではなく、 自分の目の状態に合った目薬を使うことが最も大切です。

まとめ

ポイント

内容

高い目薬 

医療用成分、治療目的、防腐剤フリーなどが多く、品質も高い傾向。

安い目薬

一時的な使用には便利だが、長期使用や慢性的症状には不向きなことも。 

選び方

値段より「成分」と「目的」を見て選ぶべき。困ったら眼科で相談を。