「ICL（有水晶体眼内レンズ）と白内障」についてわかりやすく解説します。
目次
ICLと白内障の関係は？
ICLは「水晶体を残したまま眼内にレンズを挿入する手術」です。つまり、自分の水晶体はそのままですので、将来的に白内障になるリスクは残ります。
また、ICL手術そのものが、白内障の発症リスクをわずかに高めるとも言われています。
ICLが白内障を誘発するリスク
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原因 |
解説 |
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ICLレンズが水晶体に接触 |
古いタイプ（ホールなし）では、水晶体に触れて白内障を引き起こすことがあった。 |
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術後の炎症や眼圧変動 |
手術後の軽度炎症や眼圧の影響で、白内障が進行することがある。 |
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加齢 |
当然ながら、年齢とともに自然に白内障は進行するため、ICLとは無関係に発症する場合も多い。 |
最新の「EVO+ホールICL」では、レンズ中央に穴が空いており房水循環が改善されており、白内障リスクは大きく低下しています。
ICL術後に白内障になったらどうする？
ICLを取り出して、白内障手術（眼内レンズ挿入）を行う必要があります。
通常の白内障手術と同じように、水晶体を取り除き、眼内レンズ（IOL）を挿入します。
手術の流れ（概略）
- ICLを摘出
- 白内障手術：水晶体の除去
- 眼内レンズ（IOL）を挿入
通常よりも手術時間がやや長くなる可能性がありますが、熟練の眼科医であれば問題なく対応できます。
詳しい流れについては白内障手術をご覧ください。
ICL術後の白内障手術の注意点
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注意点 |
内容 |
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ICL摘出が必要 |
レンズが邪魔になるため、必ず取り出してから白内障手術を行う。 |
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術前の精密な検査 |
ICL挿入歴がある場合、角膜内皮や房水流出なども考慮する。 |
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眼内レンズ度数の計算 |
ICL挿入歴がある場合でも、IOL計算は通常通り可能（最近では専用式もある）。 |
ICL術前に患者に伝えるべきこと
「ICLは非常に良い視力矯正法ですが、加齢により将来的に白内障になる可能性はあります。その際はICLを外して通常の白内障手術を行います。白内障手術ができなくなることはありませんので、ご安心ください。」
まとめ
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項目 |
内容 |
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白内障との関係 |
ICL後も白内障になる可能性あり（加齢 or ICLの影響） |
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誘発リスク |
古いICLで接触性白内障の報告あり／新型はリスク低減 |
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白内障になったら？ |
ICLを外して白内障手術（IOL挿入）を実施可能 |
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長期的な安心感 |
将来の手術にも対応可能な手法。ICLは「可逆的」な利点あり |
ICL手術そのものの仕組みや特徴については、ICL（Implantable Collamer Lens）とは？で詳しく解説しています。
ICL術後に白内障を併発した場合の対応や、実際に起こりうる“ICL難民”の課題については、下記動画「ICLレンズをいれたクリニックが閉院したら、白内障手術はどうなる？」で解説しています。
