目の病気における「やばい(危険度が高い)」という基準は、「失明のリスク」「進行の早さ」「自覚症状のなさ」など、どこに重点を置くかによって変わります。
そのため、一概にランキング形式にするのは難しいですが、眼科医が特に警戒する「放置すると取り返しがつかない病気」を、危険なタイプ別に分類して解説します。
※この情報は一般的な医学知識に基づくものです。目に違和感がある場合は、直ちに眼科を受診してください。
目次
1. 【緊急度MAX】今すぐ病院に行かないと失明する病気
これらは発症から数時間〜数日で視力を失う可能性がある、まさに「時間との勝負」の病気です。
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網膜中心動脈閉塞症(もうまくちゅうしんどうみゃくへいそくしょう)
- なぜやばい?: 「目の脳梗塞」とも呼ばれます。網膜の血管が詰まり、突然目の前が真っ暗になります。
- タイムリミット: 発症から数時間以内に処置しないと、視力が戻らない可能性が極めて高いです。
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急性緑内障発作(きゅうせいりょくないしょうほっさ)
- なぜやばい?: 眼圧が急激に上がり、激しい目の痛み、頭痛、吐き気を伴います。
- 危険性: 一晩放置しただけで失明に至ることもあります。くも膜下出血と間違われるほどの激痛が特徴です。
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網膜剥離(もうまくはくり)
- なぜやばい?: 網膜が壁から剥がれてしまう病気。視野が欠けたり(カーテンがかかったように見える)、黒い点が見えたりします。
- 対応: 自然治癒はせず、多くの場合で緊急手術が必要です。剥離が中心部に及ぶと視力低下が残ります。
2. 【失明原因上位】気づかないうちに進行する「サイレント・キラー」
日本の失明原因の上位を占める病気です。「痛くない」「なんとなく見えている」と油断している間に進行し、失った視野や視力は二度と戻りません。
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緑内障(りょくないしょう)
- 日本の失明原因 第1位
- なぜやばい?:
初期〜中期は自覚症状がほぼありません。気づいた時には視野の半分以上が欠けていることが多く、一度欠けた視野は治療しても元に戻りません。「現状維持」が治療の限界です。
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糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)
- 日本の失明原因 第2位
- なぜやばい?:
糖尿病の合併症です。かなり進行するまで視力が落ちないため、放置されがちです。ある日突然、眼底出血を起こして真っ暗になることがあります。
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加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)
- 日本の失明原因 第4位(欧米では1位)
- なぜやばい?:
「見るための中心部(黄斑)」がやられるため、文字が読めなくなったり、人の顔がわからなくなったりと、生活の質(QOL)に直撃します。
危険な目の病気 まとめ比較
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病名 |
「やばい」ポイント |
主な症状 |
緊急度 |
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網膜中心動脈閉塞症 |
突然の暗転、治療猶予が数時間 |
突然目が見えなくなる(痛みなし) |
★★★★★ |
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急性緑内障発作 |
激痛を伴い、一晩で失明の恐れ |
激しい眼痛、頭痛、吐き気 |
★★★★★ |
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網膜剥離 |
手術必須。中心まで剥がれると重症 |
視野が欠ける、光が走る |
★★★★ |
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緑内障(慢性) |
失明原因1位。気づかず進行 |
(初期)なし → (末期)視野欠損 |
★★★ |
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糖尿病網膜症 |
ある日突然の大出血 |
(初期)なし → 視力低下、飛蚊症 |
★★★ |
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加齢黄斑変性 |
見たい中心部分が見えなくなる |
ゆがんで見える、中心が暗い |
★★★ |
最も「やばい」のは…
結論として、最も恐ろしいのは「自己判断で放置すること」です。
特に40歳を過ぎると、緑内障などのリスクが急激に上がります。
「見えているから大丈夫」と思わず、年に1回は眼科検診を受けることが、これらの「やばい病気」から目を守る唯一の手段です。
緑内障は、初期〜中期にほとんど自覚症状がなく、「見えているつもり」で進行してしまうのが最も怖い点です。
下記動画では、眼科医が自宅でできる簡易セルフチェックの考え方をわかりやすく解説しています。



























