レーザー線維柱帯形成術とは?

2026.03.04

緑内障や高眼圧症で眼圧を下げるために、線維柱帯(房水の排出口)へレーザーを当てて流れを改善する治療です。

主に開放隅角系で使われます。

レーザー線維柱帯形成術の種類

現在の主流はSLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)で、以前からあるALT(アルゴンレーザー線維柱帯形成術)もあります。

SLT(選択的レーザー線維柱帯形成術

SLTは色素のある組織を選択的に作用させ、周囲への熱ダメージが少ないため、再施行しやすいのが特徴です。

ALT(アルゴンレーザー線維柱帯形成術)

ALTとSLTは眼圧下降効果はおおむね同程度とされています。

適応

適応は、主に原発開放隅角緑内障、続発開放隅角緑内障、高眼圧症です。

偽落屑や色素散布などの開放隅角系にも使われます。

一方で、癒着を伴う閉塞隅角、炎症性・新生血管緑内障などは不向きです。

緑内障の原因や進行については 緑内障とは? で詳しく解説しています。

 

施行方法

施行方法は、点眼麻酔後に隅角鏡(コンタクトレンズ)をのせてレーザー照射し、通常外来で5〜10分程度です。

照射直後は少しかすみますが、多くは軽度です。

効果発現は1〜3か月かかることがあります。

効果

効果は、初回治療として使った場合、眼圧を約30%前後下げることが多く、効果は2〜3年、あるいは1〜5年程度続くことがあります。

ただし、効き方には個人差があり、レーザーだけで足りる人もいれば、点眼や手術の併用が必要な人もいます。

副作用・注意点

副作用・注意点としては、軽い前房炎症、一時的な眼圧上昇、一過性の見えにくさなどがあります。

GRFの患者向け説明では、一時的な眼圧上昇は約5%とされています。

最近の治療方針

近年は、英国NICE系の案内では、新規の開放隅角緑内障や高眼圧症でSLTを初期治療として積極的に用いる流れも示されています。

実際の日本での第一選択は、病期・年齢・通院状況・点眼アドヒアランスなどで決まります。

 

緑内障に対するSLTレーザー治療の仕組みや、目薬治療との違い、費用などについては、下記動画【目薬を1種類以上減らせる】新しい治療”緑内障のレーザー治療” 効果や値段、どんな人に向いているか聞いてみた!でも詳しく解説しています。