後嚢(こうのう)とは、水晶体を包んでいる袋(嚢)のうち、後ろ側の膜です。
正式には水晶体後嚢(すいしょうたいこうのう)といいます。
水晶体の中身を包む非常に薄い膜で、白内障手術でも重要な役割を持つ構造です。
水晶体後嚢の役割
主なポイントは次の通りです。
- 水晶体の中身を包む薄い膜
- 白内障手術では、通常この後嚢は残すことが多い
- 残した後嚢の上に、眼内レンズ(IOL)を支えるように置く
つまり、水晶体後嚢は白内障手術で眼内レンズを支える土台になる膜といえます。
白内障手術の流れや眼内レンズについては、白内障手術の詳細ページでも詳しく解説しています。
手術後に起こること(後発白内障)
白内障手術のあと、この後嚢が濁ることがあります。
これを後発白内障(後嚢混濁)と呼びます。

引用:JSCR 日本白内障学会
視力低下やかすみの原因になりますが、通常はYAGレーザー治療で改善することが可能です。
YAGレーザー治療の仕組みについては、眼科治療におけるレーザー(YAGとDYE)で詳しく解説しています。
手術中の注意点(後嚢破損)
白内障手術の途中でこの膜が破れてしまうと、後嚢破損と呼ばれる状態になります。
この場合、
- 硝子体脱出
- 眼内レンズの固定が難しくなる
- レンズ落下
などの原因になることがあります。
まとめ
水晶体後嚢は、「白内障手術で眼内レンズを支える、薄くて大事な膜」です。
白内障手術では、この膜をできるだけ残すことで、眼内レンズを安定して固定することができます。



























