前頭筋吊り上げ術とは?

2026.03.16

前頭筋吊り上げ術とは、重い眼瞼下垂(がんけんかすい)に対して、まぶた(瞼板)を額の筋肉(前頭筋)と連結し、眉を上げる力で上まぶたを開けやすくする手術です。

英語では frontalis suspension または frontalis sling と呼ばれます。

手術の適応

主な適応は、上眼瞼挙筋の機能が弱い症例です。

特に、挙筋機能が 4 mm以下 では第一選択になりやすく、先天性眼瞼下垂でよく用いられます。

挙筋機能がある程度残っている場合は、通常は 挙筋前転術/挙筋短縮系の手術が検討されます。

使用される材料

手術では次のような材料が用いられます。

自家筋膜は再発が少ないとされる一方、採取部の創が増えます。

シリコーンは調整しやすい反面、再発や緩みが課題になることがあります。

術後の特徴

術後は前頭筋で開瞼するため、額に力を入れて目を開ける感覚になります。

また、術後は 兎眼(目が閉じにくい)夜間の閉瞼不全 が起こりやすく、点眼や眼軟膏などによる 角膜保護がとても重要です。

主な合併症

主な合併症には次のようなものがあります。

  • 低矯正・過矯正
  • 左右差
  • 感染
  • 材料の露出
  • 乾燥
  • 露出角膜症
  • 兎眼

術後早期は腫れの影響もあるため、開瞼幅の最終評価は少し時間を置いて行います。

小児での注意点

小児では、下垂が強く瞳孔を覆う場合、弱視や視機能発達に影響する可能性があります。

そのため、手術時期の判断が大切です。

眼瞼下垂の症状や一般的な手術方法については、下記動画【眼瞼下垂手術】症状、治療、リスク【美容整形とは違います】でも詳しく解説しています。