近視進行抑制を目的とした新しい点眼薬 「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」を導入しました

お子さまの近視でお悩みの保護者の皆さまに朗報です。

これまで近視の進行を抑えるための点眼薬は、海外で開発・使用されていたものが主でしたが、2024年12月27日、近視進行抑制点眼薬アトロピン硫酸塩水和物(商品名リジュセア®ミニ点眼液0.025%)の製造販売が承認されました。2025年4月21日に参天製薬から正式に発売されました。

リジュセア®ミニ点眼液0.025%
写真引用:参天製薬

より安全かつ安心して近視治療を受けていただける時代がやってきました。
当院でも、この新しい治療法の提供を開始いたしました。

そもそも「近視進行抑制点眼薬」とは?

小児期の近視は、進行が早く、大人になるまでに強度近視へ進むことが問題です。
強度近視になると、将来的に網膜剥離や緑内障、黄斑変性などのリスクが高まります。

そこで注目されているのが、「低濃度アトロピン点眼薬」。
これは、目の成長スピードをゆるやかにすることで、近視の進行を抑える働きがあります。

世界ではすでに実績あり

シンガポールや台湾などでは、この「低濃度アトロピン」が長年使用され、
0.01%、0.025%、0.05%といった濃度で効果と安全性が示されています。

当院でも、これまで「マイオピン(Myopine®)」という点眼薬をシンガポールから輸入し、希望される患者さまに対して0.01%や0.025%を用いた治療を行ってきました。
(※保険適用外での自由診療になります)

日本での承認はとても大きな意味があります

今回、参天製薬より国内で初めて承認されたことで、

    • 日本国内で製造・品質管理されている
    • 医師が正式に処方できる
    • 今後保険適用の可能性や情報共有が進む
  • など、多くのメリットがあります。

特に「日本人のデータに基づいて効果が確認された」という点は、保護者の皆さまにとって安心できる材料となるでしょう。

対象となるお子さま

  • 年齢の目安:6歳〜15歳程度
  • 軽度〜中等度の近視があり、進行がみられるお子さま
  • 両眼とも近視が進んでおり、医師が継続的な治療が必要と判断した場合

 

※事前に眼科医による診察・検査が必要です。

使用方法

1日1回、夜(就寝前)に両目に1滴ずつ点眼

  • 必ず保護者の管理のもと、正しい用法で継続してください
  • 点眼後は、洗顔や目をこすらないようご注意ください

注意点・副作用について

副作用としては軽度なものが中心で、以下のような報告があります:

  • まぶしさ(散瞳による)
  • ピントが合いにくく感じることがある
  • 軽いアレルギー反応や目の刺激感

通常は自然におさまりますが、症状が続く場合は中止しご相談ください。

治療費について(自費診療)

リジュセア®ミニ点眼液0.025%は、現在のところ保険適用外(自費診療)となっています。

当院での費用の目安は以下のとおりです。

初診時:3,300円 (税込)(適応検査)

点眼薬:1回使い切りタイプ 1箱30日分 3600円(税込)

定期検査:550円(税込)

よくある質問

すべての子どもの近視に効果がありますか?

進行する近視を抑制する目的で使用されます。すでに強度近視に達している場合や、効果が見込めないケースもあるため、医師による診断が必要です。

いつまで使うのですか?

成長期の間(概ね15歳前後まで)は継続的な治療が推奨されます。定期的に視力・眼軸のチェックを行いながら判断します。

他の治療(オルソケラトロジーなど)と併用できますか?

状況に応じた判断が必要になりますので、併用の可否は医師が判断いたします。

ご相談はお気軽に

子どもの近視は年々増加しており、将来的な強度近視や眼疾患リスクの上昇が懸念されています。
「進行を早めに抑えること」が、目の健康を守る第一歩です。
気になる方はお気軽に当院までご相談ください。

一人でも多くのお子さまの「将来の目の健康」を守るために、当院はこれからも最先端の近視治療に取り組んでまいります。

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