白内障の初期症状は?

白内障とは、本来は透明な「水晶体(すいしょうたい)」が濁って光を通しにくくなる病気です。

水晶体はカメラのレンズのような働きをしており、加齢や紫外線、糖尿病などが原因で内部のタンパク質が変性して白く濁ります。

白内障の初期症状:5つの主要サイン

① かすみ・霧がかかったような見え方

  • 最も多い初期症状です。
  • 水晶体の中心部や周辺部に濁りが出始めると、光が乱反射して網膜にうまく像が結べないため、全体的に白っぽく、もやがかかったように見えます。
  • 明るい場所ほど見えにくくなることが多いです。

🔍例:
「部屋の中では見えるのに、外に出るとまぶしくて見えづらい」
眼鏡をかけてもスッキリ見えない」

② 光のまぶしさ・ハレーション

  • 濁った水晶体の中で光が散乱するため、光がにじんで見えます
  • 夜間運転では、対向車のライトが極端にまぶしく感じ、「ギラギラ」「光が広がる」といった訴えが出ます。
  • 「昼間の太陽光」「蛍光灯」などでも異常にまぶしくなることがあります。

③ 色の変化・コントラスト低下

  • 水晶体が黄褐色に変化してくると、青・紫などの寒色系がくすんで見えるようになります。
  • 「昔より風景が黄色っぽい」「白い服がアイボリー色に見える」といった感覚変化が起こります。
  • 色の鮮やかさが失われ、写真やテレビの色味が地味に感じられることもあります。

④ 近視化(手元が見やすくなる)=“第二の視力”

  • 水晶体の中心(核)が硬くなり、屈折率が変化するため、一時的に近視が強くなります。
  • 「老眼鏡なしで新聞が読めるようになった」という現象が起こることがあります。
    → これは一見良いことのように思えますが、実際には核白内障の初期変化です。
  • 眼鏡の度数が頻繁に変わるようになったら、白内障を疑います。

⑤ 夜間の視力低下

  • 光の通過が妨げられ、暗い場所では網膜に届く光量が減るため、夜や薄暗い環境で見づらくなる
  • 夜間運転での視界不良・ぼやけ・グレア(光のにじみ)が強くなります。

白内障のタイプ別 初期特徴

タイプ

主な濁りの部位

初期症状の特徴

核白内障

水晶体の中央(核)

近視化(手元が見える)、黄ばみ、コントラスト低下 

皮質白内障

周辺の皮質部

光のにじみ、まぶしさ、昼間の視力低下

後嚢下白内障 

後方の膜直前

強いまぶしさ、明るい場所で極端に見えにくい

💡とくに「後嚢下白内障」は比較的若い人(40〜50代)でも出やすく、糖尿病やステロイド点眼・内服が関係することがあります。

自覚しやすいチェックポイント

  • 明るい場所ほど見づらい
  • メガネを新しくしてもすぐ合わなくなる
  • 光がギラギラ・夜間運転がつらい
  • 白い服や紙が黄ばんで見える
  • 片目で見ると二重・三重に見える

これらが複数当てはまる場合は、早期の眼科受診がおすすめです。

初期の治療・進行予防

白内障は一度濁ると自然に透明には戻りませんが、進行を遅らせるために:

  • ☀️ 紫外線対策(サングラス・帽子)

  • 🚭 禁煙

  • 🍎 抗酸化栄養(ビタミンC、E、ルテイン)

  • 💧 進行抑制点眼薬(ピレノキシン・グルタチオンなど)

が有効とされています。

医師が診察で確認するポイント

  • 視力検査(裸眼・矯正)
  • 細隙灯顕微鏡で水晶体の濁りを観察
  • 散瞳検査で濁りの範囲・タイプを分類
  • 必要に応じて眼底検査(網膜疾患の併発確認)

まとめ

症状

原因

特徴

かすみ・霧視 

光の散乱

全体的に白っぽく、コントラスト低下 

まぶしさ

光の乱反射

昼間や夜間ライトでギラギラ

色のくすみ

水晶体の黄変 

青や白がくすむ

近視化

屈折率変化

近くが見えるようになる

夜の見づらさ

光量減少

暗所での視力低下

 

白内障は初期の段階では気づきにくいことも多く、見え方の変化が重要なサインになります。下記動画では、白内障の初期症状をセルフチェック形式でわかりやすく解説しています。

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