直接的に「夏の暑さそのもの」で白内障になることはありませんが、強い紫外線(UV)や脱水による代謝ストレスが間接的に影響する可能性はあります。
1. 紫外線(UV)による水晶体タンパク質の変化
夏の日差しには大量の紫外線(特にUV-B)が含まれています。
この紫外線が長期間、目に入ると――
- 水晶体のタンパク質が酸化変性して濁る
- 酵素の働きが乱れ、老化を早める
- 結果として「紫外線性白内障(紫外線白内障)」が起こりやすくなる
特に屋外で活動が多い方(農作業、釣り、ゴルフなど)は、夏場の紫外線によってリスクが高まります。
対策には
- サングラス(UV400表示)
- 広いつばの帽子
- 車の運転時もサンバイザー+偏光サングラス
2. 暑さによる脱水と酸化ストレス
夏は汗をかいて体が脱水気味になりやすく、血流や細胞内の代謝バランスが崩れます。
その結果、酸化ストレス(活性酸素)が増加し、水晶体内のタンパク質や抗酸化物質(グルタチオンなど)が損なわれやすくなります。
これは直接の原因ではありませんが、「老化性白内障」を進行させる促進因子になります。
3. 熱中症や栄養バランスの乱れも関与
夏バテで食事が偏る(抗酸化ビタミン不足:A、C、E)
→ 活性酸素に対する防御力が低下
→ 白内障の進行リスクがわずかに上がります。
対策として、
- 緑黄色野菜・果物をしっかり摂る
- 十分な水分補給
- 無理なダイエットを避ける
まとめ
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要因 |
白内障への影響 |
対策 |
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紫外線 |
水晶体の酸化・変性を起こす |
サングラス・帽子 |
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脱水 |
酸化ストレス上昇 |
水分補給 |
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栄養不足 |
抗酸化力低下 |
バランスのよい食事 |
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直接的な暑さ |
ほぼ影響なし |
特別な対策不要 |
結論、 「暑さそのもの」では白内障にはなりませんが、夏の紫外線・脱水・酸化ストレスが長年積み重なることで将来的に白内障を早める可能性はあります。
日常生活でできる具体的な対策については、白内障を悪化させない方法はありますか?で詳しく解説しています。






















