白内障手術で後悔しないためのポイントは 

白内障手術で単焦点眼内レンズ(IOL)を選ぶ場合、「どこにピントを合わせるか」が最大の悩みどころです。
これは多くの方が手術後に「思っていた見え方と違った」と感じ、後悔する最大のポイントであるため慎重に決める必要があります。
以下に、「遠くに合わせる」場合と「近くに合わせる」場合のメリット・デメリットを整理し、後悔しないための考え方をご提案します。

単焦点レンズの特徴

単焦点IOLは、焦点を1か所(遠く・中間・近くのいずれか)にしか合わせられません。

👉 つまり、

  • 「遠くにピントを合わせる」と近くはぼやけ、読書などには眼鏡が必要になる
  • 「近くにピントを合わせる」と遠くはぼやけ、外出や運転には眼鏡が必要になる

【遠くにピントを合わせる】(遠方視力優先)

⭕️メリット:

  • 裸眼での遠くの見え方が良好(標識、風景、テレビ、運転)

  • 日常生活での安心感が高い(歩行や移動中の段差などが見える)

❌ デメリット:

  • 近くはぼやけるため、新聞・スマホ・針仕事には老眼鏡が必要

  • 特に読書やパソコン作業が多い人には不便

【近くにピント合わせる】(近方視力優先)

⭕️メリット:

  • 裸眼で読書やスマホが快適

  • 「老眼鏡なしで本が読める」が叶う

❌ デメリット:

  • 遠くがぼやけるので、テレビや外出には遠用眼鏡が必要
  • 運転免許には眼鏡装用が必要になることも

後悔しないために考えるポイント

チェック項目

遠くに合わせる

近くに合わせる

運転を日常的にする

◎ 推奨

△ 不便(運転用メガネが必要)

読書・手芸・スマホ中心

△ 近用メガネが必要

◎ 推奨

外出・買い物が多い

◎ 安全性高い

△ 表示や商品が見にくい

パソコン作業(中間距離)

△ 中間がぼやける

△ 中間もぼやけることが多い →中間重視の調整が必要

メガネはできるだけ避けたい 

× メガネは必要になる 

× やはりメガネは必要になる

中間の距離に合わせるという選択肢も

近く・遠くのどちらでもなく、「中間距離(1m前後)」にピントを合わせる人もいます。
例えば、室内中心の生活でテレビとパソコンを裸眼で見たい。
という方にはちょうど良い焦点距離になります。

ただし、「中間に合わせる」と近く・遠くの両方で眼鏡が必要になる場合もあるため、バランスをよく検討する必要があります。

両眼で「分ける」という選択肢:モノビジョン

1眼は遠く、もう1眼は近くにピントを合わせる「モノビジョン」という方法もあります。
見え方に慣れると眼鏡の依存度を下げられる可能性があります。

ただし、左右の見え方の差に違和感を覚える人もいます。

🔍 術前にコンタクトレンズで「モノビジョン体験」できる施設もあります。

モノビジョンについて詳しくはモノビジョンのトレードオフ(メリットとデメリットのバランス)をご覧ください。

まとめ
「ピント合わせ」は“生活スタイル”と“価値観”で決める

白内障手術後の見え方は、「どこをよく見たいか」=生活の中で一番重視する視覚によって最適解が変わります。

ライフスタイル重視ポイント 

推奨ピント距離 

車の運転、外出、買い物

遠く

読書、スマホ、料理

近く

室内生活中心、テレビや会話

中間

 

後悔を防ぐためのチェックリスト

□ 普段どんな距離のものを見る時間が一番長い?
□ メガネはかけてもいい?なるべくかけたくない?
□ 車の運転は日常的にする?
□ 老眼鏡を使うことに抵抗はある?
□ パソコン作業は多い?

これらを事前に整理しておくと、眼科医との相談もスムーズになり、納得のいく選択がしやすくなります。

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