高齢者は白内障手術ができないのはなぜですか?

誤解されがちですが、「高齢だから」という年齢そのものを理由に白内障手術ができないということは基本的にありません。

実際には、90代や100歳を超えて手術を受ける方もいらっしゃいます。

しかし、ご高齢の方で「手術ができない(あるいは医師から勧められない)」と判断されるケースは確かにあり、それは年齢ではなく「安全に手術を行い、術後の回復を管理できるか」という身体的・認知的な条件が主な理由になります。

具体的に、どのような場合に「手術が難しい」と判断されるのか、主な理由を挙げます。

1. 手術中に「じっとしている」ことが難しい場合

白内障手術は顕微鏡を使って行う非常に精密な手術です。通常は局所麻酔(意識がある状態)で10〜20分程度行いますが、その間、絶対に頭や目を動かしてはいけません。

  • 認知症
    医師の指示が理解できない、手術中に恐怖で暴れてしまう可能性がある場合は、通常のクリニックでは手術を断られることがあります(全身麻酔ができる大学病院などを紹介されるケースもあります)。
  • パーキンソン病や振戦
    体の震えが止まらない場合も、手術の危険性が高まります。

2. 「仰向け」の姿勢を維持できない場合

手術はベッドに仰向けになって行います。

円背(腰が強く曲がっている):背中や腰が極端に曲がっていて、仰向けに寝ると呼吸が苦しい、または痛みで姿勢を保てない場合は手術が困難です。

3. 白内障が進行しすぎて「硬い」場合

白内障は放置しすぎると水晶体が石のように硬くなります。

あまりに進行した白内障は、一般的な超音波機器では砕くのが難しく、手術時間が長くなったり、合併症(水晶体を支える袋が破れるなど)のリスクが跳ね上がったりするため、慎重な判断が必要になります。

4. 術後の管理(点眼・清潔維持)ができない場合

手術そのものよりも、術後の感染症対策が重要です。

術後は数種類の目薬を1日に何度もさす必要があります。また、目をこすったり濡らしたりしてはいけません。

ご本人やご家族、介護施設のサポートなどでこれらを徹底できない場合、術後感染(眼内炎)で失明するリスクがあるため、あえて手術をしないという選択をすることがあります。

5. 他の目の病気で「視力回復が見込めない」場合

網膜や視神経など、目の奥に別の病気(加齢黄斑変性緑内障の末期など)がある場合、白内障を取ってレンズを綺麗にしても視力が上がらないことがあります。この場合、身体的負担をかけてまで手術をするメリットがないと判断されます。

まとめ

「高齢者はできない」のではなく、「安全の確保」と「術後の管理」が可能かどうかが判断基準となります。

もしご家族のことでお悩みの場合は、単に「高齢だからダメ」と諦めるのではなく、医師に「具体的にどのリスク(体勢、認知面、目の硬さなど)が障壁になっているのか」を確認してみると、全身麻酔での対応や入院管理など、別の解決策が見つかることもあります。

 

白内障手術後の点眼管理や生活上の注意点は、高齢の方ほど重要になります。下記動画では、眼科医と視能訓練士が術後ケアやよくある疑問をわかりやすく解説しています。

 

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