白内障手術後の「30cmの距離の視力」は、眼内レンズのピントをどこに合わせるかによって劇的に変わります。
一言でいうと、「手元(30cm)」にピントを合わせた場合は「1.0(くっきり)」見えますが、「遠く」にピントを合わせた場合は「0.3〜0.4(ぼやける)」程度になります。
手術前・手術直後によくある3つのパターンについて、目安をまとめました。
1. 【遠く】に合わせた場合(最も一般的)
遠くの景色や運転などが裸眼で見えるように設定するパターンです。
- 30cmの視力目安: 0.3 〜 0.4
- 見え方: スマホや文庫本の文字(30cm)は、ぼやけて読みづらくなります。
- 対策: 30cmを見るためには、老眼鏡(リーディンググラス)が必要になります。
2. 【近く(30cm)】に合わせた場合
最初から読書やスマホ操作(30cm)を裸眼でしたい人向けのパターンです。
- 30cmの視力目安: 1.0 (くっきり見える)
- 見え方: 手元は非常に快適ですが、逆に遠く(テレビや運転など)の視力は0.1以下になり、ぼやけます。
- 対策: 外出時や運転時には、遠く用のメガネが必要になります。
3. 【中間(50〜60cm)】に合わせた場合
最近増えている、少し手元寄りに合わせるパターンです(パソコン画面や料理の手元など)。
-
30cmの視力目安: 0.6 〜 0.7
-
見え方: 30cmも「なんとなく」見えますが、長時間細かい字を読むには少し厳しいことがあります。
-
対策: 細かい作業をするときだけ、弱い老眼鏡を使うことがあります。
参考:多焦点レンズの場合
保険適用の単焦点レンズではなく、自費診療(または選定療養)の「多焦点レンズ」を選んだ場合は、遠くも近くも見えるように設計されています。
- 30cmの視力目安: 0.8 〜 1.0 (レンズの種類による)
ただし、レンズの種類によっては「30cmは少し苦手(40〜50cmが得意)」というタイプ(EDOFなど)もあるため、事前に「30cmをしっかり見たい」と医師に伝えることが重要です。
まとめ
「手術さえすれば30cmもよく見える」わけではなく、「30cmを見えるように設定するかどうか」がカギになります。
もしこれから手術のレンズ度数を決める段階であれば、ご自身の生活で「30cmを見る時間(スマホ、読書、裁縫など)がどれくらい長いか」を医師に伝えると、後悔のない選択ができます。
白内障手術後の30cmの見え方は、眼内レンズの度数設定によって大きく左右されます。下記動画では、術前に行う検査とレンズ度数が視力に与える影響について詳しく解説しています。






















