白内障手術は何歳がベストですか?

白内障手術を受ける「ベストな年齢」に決まった正解はありませんが、現代の眼科医療のスタンダードでは、「日常生活で見えにくさを感じて、不便だと思ったとき」が手術の適齢期(ベストなタイミング)とされています。

あくまで目安ですが、年代別の傾向とメリット・注意点をまとめました。ご自身の状況や、ご家族(あるいは患者様への説明)の参考にしてください。

1. 年代別の傾向とタイミング

現在、手術を受ける方が最も多いのは60代〜70代ですが、ライフスタイルによって「ベスト」は異なります。

40代〜50代

  • 「早期・現役世代」仕事や運転で高い視力が求められる方が選択します。
  • メリット: 早期に視力が回復し、仕事のパフォーマンスが戻る。
  • 注意: 手術で水晶体を取ると「ピント調節機能」がなくなるため、完全な老眼状態になります。多焦点レンズを選ぶか、眼鏡との付き合い方を考える必要があります。

    60代〜70代

    • 「スタンダード」定年退職前後や免許返納を考え始める時期。最も手術件数が多い層です。
    • メリット: 老眼も進んでいるため、手術による「調節力の喪失」のデメリットを感じにくい。手術のリスクも比較的低く、術後の生活の質(QOL)が劇的に向上しやすい時期です。

     

    80代以上

    • 「慎重派」かなり見えにくくなってから受けるケース。
    • メリット: 視力が戻ることで認知症予防や転倒防止につながる。
    • 注意: 白内障を放置しすぎると水晶体が硬くなり、手術の難易度や合併症のリスクが高まることがあります。

    2. 「まだ早い?」かどうかのチェックリスト

    年齢よりも、以下の症状があるかどうかが重要です。1つでも当てはまり、生活に支障があれば眼科医に相談するタイミングです。

    • 眼鏡を作り直しても、視力が詳しく出ない
    • 夜間の対向車のライトや、街灯がまぶしくて辛い(グレア・ハロー)
    • 視界全体がかすんでいる、または黄色っぽく見える
    • 運転免許の更新が不安、または通らなかった
    • 段差が見えづらく、つまずきそうになる

    3. 「見えなくなるまで待つ」は昔の話

    ひと昔前は「白内障は熟してから(見えなくなってから)手術するもの」と言われていましたが、現在は推奨されません。

    • リスク: 放置しすぎると水晶体がカチカチに硬くなり、手術時間が長引いたり、眼の組織への負担が増えたりします。
    • 緑内障: 進行しすぎた白内障は、急性緑内障発作などを引き起こす原因にもなりえます。

    結論

    「60代後半〜70代前半」で受ける方が多いですが、ベストなのは「ご本人が『見えにくい』と感じ、今の生活を不便だと思ったとき」です。

    具体的な症状別の判断目安については、白内障手術はどのタイミングで検討するべきでしょうか?も参考になります。

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