白内障の手術を受ける時期について、「早い方がいいのか、待った方がいいのか」は、「日常生活でどれくらい不便を感じているか」が最大の判断基準になります。
一概に「早ければ早いほど良い」というわけではありませんが、近年は「我慢せずに早めに受ける」傾向が強まっています。
判断の助けになるよう、メリット・デメリットと判断基準を整理しました。
1. 手術を早めに受けるメリット
最近は手術技術やレンズの性能が向上しているため、早めに受けることのメリットが大きくなっています。
- 生活の質(QOL)が早期に上がる:見えにくさ、かすみ、まぶしさから解放され、仕事や趣味、運転などが快適になります。
- 認知症や事故のリスク軽減::視界がクリアになることで脳への刺激が増え、認知機能の低下を防いだり、転倒事故のリスクが減ったりするというデータがあります。
- 手術のリスクが低い:白内障を放置しすぎて水晶体がカチカチに硬くなると、手術が難しくなり、合併症のリスクや目への負担が増えます。早めの手術の方がスムーズに終わることが多いです。
- 老眼も同時に治せる可能性:「多焦点眼内レンズ」などを選ぶことで、白内障と同時に老眼の治療もできる場合があります。
2. 手術を待つ(様子を見る)ケース
逆に、以下のような場合は慌てて手術をする必要はないと判断されることが多いです。
- 日常生活に支障がない:視力が少し落ちていても、本人が生活で不便を感じていない場合。
- ピント調節機能が残っている(比較的若い方):手術で水晶体を取ると、目が本来持っている「ピント調節機能」が失われます。まだご自身の調節力が残っている場合、単焦点レンズの手術を早まって受けると、逆に「手元が見えにくくなった(老眼が進んだ)」と感じることがあります。
3. 手術を決断する具体的なタイミング(目安)
医師が手術を勧める一般的なタイミングは以下の通りです。
- 矯正視力が0.7以下になった時:運転免許の更新ができなくなるラインです。
「見えにくい」とストレスを感じた時: 視力検査の数値が良くても、夜間の運転が怖い、新聞が読みにくい、光がまぶしい等の自覚症状がある場合。 - 水晶体が硬くなり始めた時:自覚症状が軽くても、医師の診察で「これ以上放置すると手術が難しくなる」と判断された場合。
結論
「生活に不便を感じたら、我慢せずに手術を検討する」のが現在の主流です。
もし現在、「免許更新が近い」「趣味の細かい作業がつらい」といった具体的なお困りごとがあれば、早めに眼科医に相談し、目の状態(水晶体の硬さなど)を確認してもらうことをお勧めします。
白内障手術を「まだ大丈夫」と先延ばしにした結果、手術が難しくなるケースもあります。下記動画では、白内障を放置するリスクについて眼科医が実例を交えて解説しています。






















