1. 視力がどんどん低下する

白内障は水晶体が濁る病気で、進行するとピントが合いにくくなり、視界がかすんだり、暗く感じたりします。徐々に視力が落ち、日常生活に支障が出てきます。

• 新聞やスマホが読みにくい

• 顔の表情がわかりにくい

• 夜間の運転がまぶしくて危険

• 普通の明るさの場所でもまぶしく感じる（羞明：しゅうめい）

2. メガネや目薬で改善しない

初期のうちはメガネの度数調整で一時的に見えやすくなることもありますが、白内障そのものは治りません。目薬も「進行を遅らせる」程度で、改善は期待できません。

3. 白内障が進行すると「手術が難しくなる」ことも

白内障が進みすぎて「成熟白内障（真っ白に濁る状態）」になると、以下のようなリスクが増えます。

• 手術中の合併症（チン小帯断裂、水晶体核落下など）

• 手術時間が長くなり負担増

• 術後の炎症が強くなる可能性

高齢になるほど全身疾患（心疾患、糖尿病など）も増えるため、「体が元気なうちの手術」が推奨されるのはこのためです。

4. 他の目の病気の診断・治療が遅れることも

白内障が濃くなると、眼底（網膜など）の状態が見えづらくなり、緑内障や加齢黄斑変性などの診断・治療が遅れる場合もあります。

「手術をしない選択」が有効なケースもある？

以下のような場合、無理に急いで手術する必要はありません：
見えにくさが軽度で、生活に支障がない

• 両目のうち片方だけが軽度
• 白内障よりも他の病気（例：認知症、がんなど）の治療が優先される
• 本人が手術を強く望まない場合

主治医と相談し、「生活の質（QOL）」を軸に判断することが大切です。

まとめ：白内障手術をしないとどうなる？