網膜剥離とは?
網膜は、目の内側にあるカメラのフィルムのような役割をする薄い膜です。
網膜剥離は、その網膜が眼球の内側から剥がれてしまう状態で、視力低下や失明の原因になります。
なぜ網膜が剥がれるの?
主な原因は網膜に穴(裂孔)が開き、そこから目の中の液体(硝子体液)が入り込むことによって網膜が剥がれます。
網膜裂孔→硝子体の牽引→網膜剥離、という流れが一般的です。
網膜剥離のリスク因子
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- 強度近視(特に-6.00D以上)
- 眼球の外傷や手術歴
- 加齢による硝子体変化(硝子体剥離)
- 家族歴
- 糖尿病網膜症などの基礎疾患
主な症状
症状 |
詳細 |
飛蚊症の急激な増加 |
黒い点や虫のようなものが急に増える |
まばたきや目を動かすと光が見える |
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視野欠損 |
カーテンがかかったように視界の一部が見えなくなる |
視力低下 |
進行すると見えにくくなる |
早期受診が重要!
これらの症状があったら、できるだけ早く眼科を受診してください。
放置すると網膜が完全に剥がれてしまい、手術しても視力回復が難しくなることがあります。
診断方法
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- 視力検査
- 眼底検査(瞳孔を広げて詳しく調べる)
- OCT(光干渉断層計)などの画像検査
- 超音波検査(網膜が見えにくい場合)
治療法
治療 |
説明 |
レーザー光凝固 |
網膜裂孔があれば周囲をレーザーで固める |
網膜を元の位置に戻し、穴を塞ぐ手術 |
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強膜バックリング |
眼球の外側から網膜を押し戻す手術 |
空気・ガス・シリコン油注入 |
網膜を内側から押し戻す補助処置 |
治療後の注意点
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- 医師の指示に従い安静にする
- 頭の位置制限がある場合が多い
- 定期的に検査を受け、再剥離の早期発見を目指す
- 症状が変化したらすぐ受診する
まとめ
ポイント |
内容 |
網膜剥離は網膜が剥がれる緊急疾患 |
視力に大きな影響がある |
飛蚊症・光視症・視野欠損がサイン |
早期受診が視力維持の鍵 |
手術が基本治療 |
適切な治療で改善可能 |
異変を感じたらすぐ眼科へ |
放置は失明リスクを高める |