結論から申し上げますと、85歳でも白内障手術を受けることは十分可能であり、実際に多くの方が手術を受けて視力を回復されています。
基本的に白内障手術に「年齢の上限」はありません。90代や100歳を超えて手術を受けるケースもあります。
ただし、若年層に比べると身体的な条件や注意点がいくつかありますので、判断基準となるポイントを整理しました。
1. 手術が可能な条件
年齢そのものよりも、以下の「身体の状態」が手術可否の判断基準になります。
手術中、仰向けで安静にしていられるか
手術時間は通常10〜15分程度ですが、顕微鏡を使った精密な手術のため、その間は動かずに仰向けの姿勢を保つ必要があります。
円背(背中が曲がっている)などで仰向けが難しい場合は、椅子の工夫などで対応できることもあるため、医師への相談が必要です。
全身の健康状態
血圧や心臓の病気などがコントロールされていれば、多くの場合は問題ありません。
指示への理解(認知症など)
手術中に「あかりの方を見てください」などの指示に従える必要があります。認知症などでじっとしているのが難しい場合は、大学病院などで全身麻酔下の対応が必要になることもあります。
2. 85歳で手術を受けるメリット
高齢になってからの手術には、単に「目が見えるようになる」以上の大きなメリットがあります。
- 転倒・骨折のリスク軽減:足元がよく見えるようになることで、つまずきや転倒を防げます。
- 認知機能への良い刺激:視覚情報が増えることで脳が活性化され、認知症の予防や進行抑制につながると言われています。
- 生活の質の向上:新聞、テレビ、食事などが楽しみやすくなり、意欲的な生活につながります。
3. 注意点・リスク
- 白内障の進行度(硬さ):高齢になるほど水晶体が硬くなっていることが多く、その場合手術の難易度が少し上がることがあります。
- 他の目の病気:緑内障や網膜の病気など、他の病気が隠れている場合は、視力の回復に限界があることがあります。
まとめ
85歳という年齢だけであきらめる必要は全くありません。むしろ、これからの人生を安全に、楽しく過ごすために手術を選択される方は非常に多いです。
ご本人の体力や、ご家族のサポート体制(通院の付き添いなど)も含めて、一度眼科医にご相談されることをおすすめします。
高齢者特有のリスクについては、白内障手術のリスクは高齢者では高いのかで詳しく解説しています。






















